小規模な水力発電、マイクロ水力発電は普及するのか? 個人事業で可能なのか調べてみた。
2016/09/07
個人でマイクロ水力発電は可能か?
震災以降、盛り上がっていた小規模の太陽光発電ですが、固定の買取価格が値下がりしたり、電気の買取自体を中止するなどブームにも陰りがみえてきました。
夜や雨の日は発電出来ない太陽光発電に比べて、24時間発電でき安定している小水力発電は、現在どんな感じになっているのでしょうか。個人レベルで売電可能なのでしょうか?
水力発電と太陽光発電の売電価格比較
平成26年度の場合、水力発電の売電価格は発電規模が200kW未満の場合、34円+税で20年間の買取期間となっています。太陽光発電が10kW以上の場合、32円+税で20年間の買取期間となっており、売電価格も同じくらいで24時間稼働する水力発電の効率が良さそうですがどうなんでしょうか。
マイクロ水力発電の問題
個人や小規模の会社で出来る可能性のある、マイクロ水力発電とは、明確な基準は無いようですが、一般的には200kW未満の水力発電のことです。
手続きの問題
マイクロ水力発電は、2010年に経済産業省が所管する200kW未満の発電設備に関する規制の一部または全部が不要となりましたが、農水省所管の農業用水に関する規制や国土交通省所管の慣行水利権等があり、個人や小規模な会社では手続きが難しい問題があります。また手続きを初めてから売電するまで3年以上かかる掛るようです。
建設費用の問題
売電価格は現在34円+税で太陽光発電を上回っていますが、小規模のマイクロ水力発電の場合、費用の平均は1kWあたり354万円、民間だけの場合でも1kWあたり135万円と1kWあたり30万円を切る場合もある太陽光発電と比べて、初期の投資額がかなり高くなる問題があります。
発電自体は簡単?
しかし、水力発電自体は昔から水車等が実用で使われており技術的な問題は少なく、メンテナンス自体も取水口のゴミを取るくらいで発電自体はメンテも含めて他の発電方法と比べて優位と思われます。
発電装置も開発が行わわれており、流れの中に沈めるだけでいいタイプや小さい用水路でも発電する装置等も開発されている。
パワーパル
1kWのタイプで本体価格528,000円から
http://www.izumicorp.co.jp/powerpal/powerpal.htm より引用
シンフォニアテクノロジー「マイクロ水力発電装置」
1kWのタイプ
http://www.sinfo-t.jp/litter/Defalt.htm より引用
螺旋式ピコ水力発電装置 ピコピカ
発電量 : 3~10W(落差:10cm 流量:10㍑/s)
大きさ : 280×380×1085
重量:18.5kg(本体)
http://fearth.org/pikoweb/ より引用
プロペラ水力発電機「Blue Freedom」
お手軽に使えそうなポータブル水力発電です。このサイトのテストでは、うまくいっていませんが可能性は感じます。
世界初の「水力」で発電してモバイル機器を充電できるポータブル水力発電機が「Blue Freedom」です。Kickstarterで出資していたものが編集部に届いたので、実際に持ち運び可能なサイズの水力発電機がどれほどの発電能力を秘めているのか、河川敷で試してみました。
なお、Blue Freedomは以下のページでオーダー可能で、価格は1台319ドル(約3万4000円)です。日本への送料を含めると合計で339ドル(約3万6000円)となっています。
http://gigazine.net/news/20160418-blue-freedom/ より引用
小水力発電機「フラッター水力発電装置」
これまでに普及している水力発電装置では水車やプロペラを速い水流を利用して高速で回す形式が多く、これには水路に滝のような落差を作る工事が必要で、環境への悪影響や費用の増大が懸念されました。フラッター水力発電装置は普通の水流でも十分な発電ができるため、水路への設置が容易となります。また、高速回転部を持たないため水中生物に優しく、また、枝や木の葉などごみの詰まりにも強いのが特徴です。
http://www.fit.ac.jp/newsrelease/archives/28 より引用
マイクロ水力発電の事例
あそあそマイクロ水力発電(アメリカ・ハリス社製/ペルトン水車)
【費用概算】
発電機本体・・・約30万円
インバータ・・・約15万円
バッテリー・・・約20万円(節減可能)
制御装置・・・約5万円
ダミーロード・・・約5万円(節減可能)
管路・・・約30万円(内径3インチ、30メートル×15本)
送電線・・・約5万円(100m、14Φ)
計・・・110万円
総合発電効率 約40%
W[kW]=gQhη
重力加速度g=9.8[m/s2]、流量Q[m3/s]、有効落差h[m]
あそあそマイクロ水力の流量・・・3リットル/s=0.003m3/s
あそあそマイクロ水力の有効落差・・・65m
あそあそマイクロ水力の発電エネルギー・・・0.96kW
水車効率ηとすると、W=gQhη η=約50%
(インバータ損失や送電ロスで総合発電効率約40%?)
流量を増やして最大1.2kWまで可能。
http://www.asoaso.jp/x/harris/ より引用
三条の湯ホームページ – 丹波山観光
集めた水をドラム缶に貯め落差約20メートル距離約200メートルの間を3インチのポリエチレンパイプを敷設し、水のエネルギーで水車を回しDC24ボルトの電気を発電しています。その電気をインバーターでAC100ボルトに変換し小屋の電力源として使い、余剰電力はバッテリーに貯え電気使用量の多い時に備えます。
水力発電機現在発電しているアメリカ・ハリス社の製品
有効落差約20メートル・距離約200メートル・3インチパイプの条件で
約400ワット発電しています。
http://www.taba-kan.co.jp/sanjou/index/environment/w-power/w-power.html より引用
マイクロ水力発電でエコに貢献しよう。 – 便利な道具ブログ
写真はパワーパルMHG200
水量があれば、落差1.5mで200w取り出せます。この場合は円筒の直径は200Φ 500w取り出したいときは、円筒の直径は300Φです。
http://wadakanamono.com/?day=20081011 より引用
NTNマイクロ水車
NTN(大阪市)は6日、福島県須賀川市を流れる用水路で続けてきた小水力発電の実証実験を公開した。水路に取り付ける小型の「マイクロ水車」をほぼ開発できたとして年内にも発売する。
水車は5枚の羽根を水流で回して発電する。羽根が描く円の直径が60センチ、90センチ、120センチの3種類ある。羽根は先端部分を広くして発電効率を高め、水路などへの設置も容易にした。
毎秒1.6メートルの流速で、90センチ型の発電量は1日約12キロワット時と一般家庭の1日分の消費量に達した。
NTNは発売までに部品の耐久性や発電効率をさらに高める。90センチ型の販売価格は設置費を含めて1台150万円程度を見込む。農業関係者や周辺住民による利用を想定。
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